How It's Been Ending (7) - The Ecosystems

業界どうなんのかな、という雑な印象論。

モバイルだと、垂直統合の Apple はいい位置にいるなと思う。チップセットから OS, アプリまで全部持っているので、dark silicon の使い方を自社内に閉じたまま探求できる。自分の勤務先を含む水平統合の競合陣営は会社を跨いて協業するオーバーヘッドが大きい気がする。たとえば Snapdragon 855 の DSP セクションを見ると 845 とくらべ色々記述が増えているけれど、どれがリアルで、世間のデバイスはそのうちどれだけを使っているのだろうか。

クラウドはよくわからない。GPU はすっかり普及したけれど、FPGA クラドみたいのは一般的になるのだろうか。クラウド業者の中は色々なものが commoditized され software defined になるというのが 10 年前くらいの見立てだったけれど、また段々と専用のチップに戻っていくのだろうとは思う。まあクラウド業者の中身は自分にはあまり関係ないなので、がんばってくださいというかんじ。なお詳しい人に AWS はじっさいアクセラレータを頑張っていると教わった。

FPGA はともかく GPU はどのくらい存在感が増すのだろね。NN/ML で必須になったのはさておき、その必須化に伴いクラウドで GPU が使いやすくなった結果他の用途でも利用が広まることはあるのだろうか。Facebook とか近傍検索に GPU を使ってるらしいけれどこの手の話題は増えるのかな。自分で CUDA を書くことはないにせよ、デプロイの制約とかは変わってくるよね。

モバイルに話を戻して、アプリ。アプリは現状 CPU 以外だと GPU くらいしか使えない。NNAPI などを介すると TPU 的なものは使えるようになるんだろうけれど、GPGPU の自由度に比べだいぶ制限されている気がする。まあ GP-GPU ももともとは general purpose じゃないものを無理やりハックするところからはじまったので GP-TPU みたいのも出てくるのかもしれない。サーバサイドだと MLIR がそれなのかもしれない。こういうのがモバイルに降りてくる日は来るのかねえ・・・。

あるいは、モバイルは CPU の停滞とともに沈み、Alexa つきデバイス みたいにチップと一緒にソフトウェアを開発するビジネスが流行るのかもしれない。あまり信じられないけれど、モバイルに強くバイアスされている自分の判断はあてにならない。

そういえば Nest Mini は Edge TPU 的な何かが載っていると宣伝していた。こういうデバイスでプログラミングしたいならモバイル以外の仕事した方がよいのかもしんない。しかし結局 TF Lite つかっておしまいとかいうオチか・・・。

モバイルもクラウドもボイスデバイスも、今はでかい会社が覇権と領土を巡って小競り合いをしている時代という印象。でも Innovation Happens Elesewhere を信じて育った世代としては垂直統合のフェーズはさっさとおわらせてまたモジュラーな世界に帰ってきてほしいもんです。シリコンの上の計算資源、大企業だけで囲い込まず市井の開発者にも還元してくれ。

10 年くらい待ったらそうなってるのかね。その頃には引退したい気もする・・・。


といったところでこのシリーズはおしまい。