Alder Lake and The End Of Linux Laptop

ラップトップ探しをしていたら Intel がもうすぐ次の世代の CPU (Alder Lake) を出すというニュースを見かける。しかも Big / Little っぽい構成になるらしい。まじで。

ついに EAS 的なのが Linux の mainline に入るのだろうか・・・と更にニュースを眺めると、この asymmetry 構成にあわせ CPU がスケジューラのために色々なカウンタとかを提供する Thread Director というのが入るらしい。ではどんなシグナルが読めるようになるのかとワクワクしながら資料を探すが・・・。どこにも全然書いてない!"Hardware Feedback Interface" という機能の一部であることまでは文章化されているが、具体的なシグナルがマニュアルにまったく載っていない。まじか。

そんでは Intel の人が Linux にパッチ書いたりしてないかなとマニュアルに出てきた定数名などを頼りに検索すると、影も形もナシ。ほんとに?しかしよく考えると Intel にとって(というか世間の大多数の人にとって) Linux というのはデータセンターなり組み込み機器なりの OS であり、そいつら的に big-little 的な構成はあんまし意味ない。(データセンター向け CPU も同構成になるのだろうか?ならない気がするが、よくわからない。)

では誰がこの Thread Director を使ってくれるのかと言うと、Windows 11 らしい。つまり 12 世代の Intel CPU は Windows じゃないとちゃんと動かないじゃん!ええー・・・。今の所公には文書化されていない Hardware Feedback Interface の詳細も Microsoft には Intel から提供されているのだろうね。まあそうだよね。

このままドキュメントも現れず誰も Linux の Intel-Big-Little 対応をやらないままだと、Linux laptop / desktop はほんとに終了のお知らせという感じがする。まあ現状すでに終わっている(というか始まってもいない)わけだけど、バッテリーが全然もたないとはいえ少なくとも CPU 性能はちゃんと出た。しかし今後はそれも怪しくなる・・・とまではいかなくて、たぶん常に big core が優先的にタスクを受け取るのでスループットは大丈夫な気がするけど、バッテリーは今まで以上に持たなくなるであろう。

Mac OS が Intel CPU を真面目にサポートしてた頃は Darin/XNU 経由で実装の細部が漏れ出し、それを Linux が真似すればよかったかもしれない。が、それももうおこらない。

はー次の laptop は Windows か Mac かー・・・ Windows 11 使ってみたかったけどあまりに評判悪すぎだし Mac かな。いずれにせよかったりーなー・・・。


ところでふと気づいたけど Chromebook すごい困りそうじゃないこれ。Chromebook 人材が Linux をなんとかしてくれる、というのが個人的には夢展開だけど、それよりは Android の資産を持ってきて ARM に降る方が常識的だよな。どうするのかね。