炊事日記 #1
奥様子守で疲弊のため炊事担当を引き取ることに。二年ぶり。一週間やってみたが真面目に頭をつかってやらないと破綻確実のためしばらく think aloud に記録をつけてみる。
水曜日
奥様に協力を仰ぎ、冷蔵庫および冷凍庫の不用品、賞味切れ品などを処分する。だいぶ余裕ができた。
木曜日
一週間の献立を決める。昼と夜、主菜のみ。必要な食材をリストに入れて翌日の買い物に備える。調理の連続性(材料の使いまわしなど)を考えることができなくなっている。要練習。
献立を毎週スクラッチで考えるのは厳しいので、昔やっていたように週単位のテンプレをつくる。すなわちこの曜日の昼はこれ、みたいな。おにぎりの日、チャーハンの日、粉ものの日、麺の日、冷凍プロテインの日、漬けおきの日、など。
さすがに毎日作るのは厳しいので出前もスケジュールに織り込むことにする。まずは週二回、ランチから。一回あたり $30-$40, 週二回だと月に 10 回で $400/m, $4,800/y. 週 3 回にすると $600/m, $7,200/y. 典型的な金で時間を買うカード。一年間ならアリかな。子の nutrition 等を考えると出前だけでは足らず野菜などを足すわけだが、それができるのが外食に対する出前の良さといえる。まあ外食できないんだけど。
昼飯は冷凍してあったボロネーゼソースでスパゲティ。
晩飯は・・・わすれた。
金曜日
朝から買い物。大きめの店舗にいくはずが、惰性で近所の小さな店舗に行ってしまう。結果としていくつか買えないものがある。しかし時間がなく帰宅。一週間ぶんの食材等を買うと量も多く時間もかかる。もっと速く済ませたいのだが・・・。そして時間の遅れに気を取られ会計時に会員カードを提示しわすれる。たぶん $20 くらい損した。
朝 7 時前に入店したため、入場制限の行列などはなかった。食材も、特別足りないという感じはなかった。欲しいものが売ってないことは、平時にもあったわけで。
二週間前くらいに申し込んだ Imperfect Foods のショッピングウィンドウがようやくやってきた。メンバーシップ型の食材配達サービス。週に一回の配達数日前にウィンドウがあり、その期間内に欲しい食材を注文する。品揃えは、いわゆるスーパーなどに比べると全然ないが、スタンダードな野菜はそれなりに揃っている。不揃い野菜を売るのがメインかと思っていたが、それ以上に生産過剰なものを売るのがメインに見える。アウトレット食材。特別不揃いの消費を助けたいというモラルはないので、むしろ好都合。
スーパーでの買い物をすべて補えるわけではない。たとえばプロテインは全然足りない。とはいえスーパーでの買い物量を減らせれば時短になるし、事前に手に入るものがわかるのは精神衛生によい。本当はなるべくこいつだけで食材を賄えるよう工夫すべきなのだろうけれど、そういうクリエイティビティを発揮する余裕なし。
ひるめしは奥様が冷凍していたチヂミと冷凍チキンナゲットなど。
晩飯は久しぶりにカレーを作る。子はなぜかカレーがあまり好きではないので、リスク回避のためカレーは鶏ももと玉ねぎだけでつくり、それとは別にじゃがいもと人参を蒸し、軽くバターであぶってトッピングにする。子がカレーを嫌がってもこれらは別に dip でもつけて食わせれば良い。煮崩れもないし、割とよい方法に思える。
土曜日
Imperfect Foods の配達は水曜夕方だが、それまで野菜の在庫が足りない気がする。昨日の買い物で買いそびれたものがあったのと、献立計画の時点で主菜だけを決めたためそもそも買い物リストに野菜が足りていなかった。困った・・・。
出前に Habit Burger. 子には適当にサンドイッチを作る。
晩飯は圧力鍋煮豚。セロリを買えなかったので仕方なく玉ねぎと煮る。このスープどうしたもの・・・出汁が出て旨いはずだが、具材が無い・・・。
時間パズル
スーパーへの買い物は週に一回に留めたいと思っている。これは人混みを避ける意図もあるが、そもそも時間がない。ただでさえ勤務時間のコミットメントを大きく割り込んでおり、これ以上時間を削りたくない。勤務にインパクトの少ない早朝に行くと、朝食準備等で奥様に負担が行くので本来の目的を損ねてしまう。週一回は不可避なので受け入れてもらうとして、足りないものがある買い物に行くと、そのたびに夫婦の関係がダメージを受ける。週一回でバシっと必要なものを揃える必要がある。しかも複数店舗を回る時間はない。
この制約がある以上、欲しいものを全部買おうとするのは現実的でない。買えなかったものを他のなにかで補うような柔軟性が必要。しかし何が買えないかは実際に買い物をするまでわからないため、買い物中に improvise しないといけない。しかも子の好き嫌いを想定する必要がる。難しい・・・。
どうすれば買い物失敗を補填できるか。仕事の時間に買い物に行くというのを試したが、昼間は入場制限とかで朝より時間がかかりがち。そこで 2 時間とか使ってしまうと勤務時間の短い現状では有給半日分くらいのインパクトがある。現実的でない。(これを試した日は有給を申請した。)
夜に買い物に行く、というのは試していいかもしれない。しかし閉店間際の混雑具合とか在庫とか期待薄。どうなのだろうな。しょうじきあまり行きたくないが、何も選択肢がないよりはマシ。月曜にでも試してみよう。自分のジョギングの時間が失われるが、それは自分自身の失敗の対価なので仕方ない。
週一回、一店舗の買い物(プラス配達注文)ですべてを揃える必要があり、かつ失敗した場合のペナルティが自分ではなく他人の負担(すなわち機嫌)。厳しいゲームすぎてストレスで死にそう。
この現状を打破するにあたって、ハイレベルには:
- まず野菜、プロテイン、乳製品といったカテゴリ単位で必要なボリュームを把握し、それより多めに買うようにする。余ったら多めに食べるなり捨てるなりする。
- 献立のフレキシビリティを高め、とりあえず何らかの形で nutritious requirements を満たすものを serve する。
具体的には:
- Staple は、野菜も含めて多めに買う。野菜の賞味期限が攻めがちになる(破棄の可能性が高まる)のは受け入れる。
- Staple 野菜と理想在庫量をリストし、買い物時にそれを埋めるようにする。(vs. 献立で必要なものを買う)
別の見方をすると、今の買い物は献立ドリブンすぎるので、もっと availability driven に近づけていく必要がある。といっても昼食は昼の 30 分、夕食は終業後 45 分で準備する必要があり、その前は仕事してて献立とか考える時間ないわけで、単純に献立ドリブンを捨てることはできないよなあ。調理の語彙を増やし、在庫から退屈でもいいから適当になんかつくれるようになる必要があるが、献立とか研究する時間ないわ。
仕事も進まずストレス、炊事もギリギリでストレス、文字通り頭痛気味。ここからどうやって sustain できる状態に持っていけるか考えないとうつ病になりそう。
忘備録
- 人参は 2lb では足らない。 日持ちするので 5lb 買う。
- ひき肉は足が早いので少なく買いがちだが、冷凍する前提で多めに買う。これも 5lb くらい買ってよい。ボロネーゼなどで割と使う。
- 鶏ももは漬けおき肉にする必要なし。ソテーでも旨いし、野菜と炒めても良い。最強。帰るときにでかいパックでドンと買えば良い。
追記
炊事は自分でやりたいという奥様からの要望により三週間くらいで終了。