平日と休日の交換

「週末一日働くかわりに平日一日休みたい」というようなことを言う人がいる。自分もたまにそう思うことがあった。今日、子を暑さから逃すため平日に仕事を休み涼しい Monterey の水族館にでかけたところ、いつも混んでいてうんざりしがちな水族館が人影まばらなすばらしい場所になっており感動。この「平日週末スワップ」という(実現することが稀な)願望のことを思い出した。

これは、昔は結局やることはあまりなかったし、今もできる気がしない。なぜか。

昔、というのは妻子を持つ前かつ東京で働いていた頃だけれども、スワップをしたい動機は主に仕事の生産性アップだった。人がいないところで集中して働きたいという。平日に休みがほしいとは特に思わなかった。無趣味ひきこもりだったので避けたい週末の人混みもさほどなかったし、有給もだぶついていたから平日たまにどこかいきたいならふつうに休みを取ればよかった。労働時間の柔軟性もあったから休む必要すらなく、午前中に用を足して午後から遅く働くオプションもあった。

有給が少なく労働の柔軟性のない仕事をしていた頃も同じようなことを考えたが、当時はそもそもスワップを実現できる人事的な柔軟性がなかった気がする。自由のきかない零細中小企業とはそういうもんである。

今はどうかというと・・・。理論上はそれなりに制度の柔軟性があり、かつ自分は平日の休みを欲しているが、いざやろうと考えてみると腰が重くなる。なぜか。

まず仕事はそれなりに調整しないといけない。チームに周知するくらいは必要。結果として若干のカルマを消費する。しかし自分はカルマに余裕がある気がしていないので、そうした調整活動に身の危険を感じてしまう。巨大な締め切りが過ぎ、緊張が低い時期ならまた違うかもしれないが。あと休日に仕事をする側で家族の logistics をなんとかするのも面倒。

全体的に、得られるものが norm から外れるコストを justify していないという gut feeling がある。なぜ得られるものが重要に思えないのかというと・・・有給とって休めばよくね?と思うからだろうなあ。そんなにバンバン使えるほど有給があるわけでもないので気のせいにも思えるが・・・。

あるいは具体的に行きたい場所がそれほどない曖昧な状態で休みの確保というめんどくさいことを考えているから気が乗らないのであって、もうちょっと平日に行きたい具体的な場所リストが育ってくるとがんばってやりくりする気も起こせるかもしれない。