2015/09/25: かつてはここがフロンティアだったという感覚

仕事で Closureという内製 JS ライブラリ+ 型注釈コンパイラを使っている。これはまあまあよくできている。型とライブラリのおかげでGoogleは複雑なコードが書けたのだとわかる。2008 年くらいにこれで仕事をするのはクールだったに違いない。でもいまとなっては TypeScript, React, Node エコシステムの方がいいし、そもそもJSが最前線でない。

その 2008 年前後、自分が一瞬 SGI にいた頃、そこには内製の C++ シーングラフライブラリや複数マシンを同期してでかい画面に絵を出すツールキットとかがあった。2000 年くらいにこれで仕事をするのはまあまあクールだったろうな、と思った。でもその時点ではPCゲームのほうがだいぶ先を行っていた。

かつて最前線だった場所にあとからやってきてその残り香(あるいは腐臭)を嗅ぐこの感覚は、寂しさもあるが感慨もある。歴史的遺産の見学。遺産すなわちレガシーだから現実的には単にろくでもない。でも世界のどこかでは今もきっとクールなことをしてる人がいて、それはエキサイティングだろうと思いをはせずにおれない。