Fluent Python
余暇に Python を使っている都合から読んだ。なんとなくでしか Python を使えない人向けに、もうちょっと真面目に理解すると色々良いことあるよ、というスタンスで書かれた本。自分は書捨てのぶんにはなんとなくの理解でいいと思いつつ、ライブラリなどオープンソースのコードを読むとわからないことが多く苦労していた。この本のおかげでその不安が和らいだ。
トピックの選択が見事。自分が知りたいと思いつつ面倒で放置していた話題を軒並みカバーしてくれている。具体的には Unicode, generator, metaclass. それ以外にも色々知らないことがあった。自分は Python について、今となっては特に新しいところのない退屈な言語という印象を持っていた。「新しいところがない」という部分の印象は変わらないけれど、退屈というほどで もないとわかった。それなりにモダン言語として歩みを進めている。
全編 Python3 を前提に書かれている。自分はもともと Python3 にまったく興味がなかったけれど、読後はもうぜんぶ Python3 でいいと意見を改めた。色々新しい機能が入っているし、Python を前に進めたいという著者の熱意に影響された面もある。Python への愛と熱意がページの端々から伝わってくる。
自分のような Python 初心者が次のステップに進むのを助ける良い一冊だと思う。Python で少しは良いコードが書けそうな気になれた。