Moving

隣町に引っ越した。

引越し屋は地元の小さいところを選んだ。Yelp のレビューが好評だったため。費用はチップ込みで $700 弱。まったく安くないが、そのぶん仕事は速やかだったし値段も明朗会計(時間給+ダンボール代)かつ見積もり未満だったから文句はない。IKEA ベッドの分解と再組み立て、食器類の梱包が特に助かった。これらを自分でやるのはしんどい。逆に一人暮らしで食器も少なくベッドもマットレスを直に床に置いている身軽な暮らしなら自力で引っ越せるだろうね。費用も $100-200 くらいで済みそう。軽トラ、ダンボール、助けを求めた友のメシ代。

地元企業にたのむとグローバルブラック企業の下僕みたいな疲弊した顔の誰かではなく気のいいジモピーがやってくる。資本社会の搾取構造を直視しなくて済むのは精神衛生によい。笑顔がタダでないのは健全な気がする。精神衛生という贅沢を、いつもできるわけではないけれど。

今回はすぐ近く、隣町への引っ越しだった。州をまたいで引っ越す苦労を想像するとやや気が滅入る。サブカルチャーから判断するにロードトリップをするのがアメリカ標準。猫はどうやって連れて行くのだろうなあ。彼らにロードトリップは荷が重かろう。ちょっと検索すると専用の業者がいくつか見つかる。そういう人たちに頼むのだろうか。結局は誰かと旅するほかない。


荷造りはカネの力でラクをした一方、退出時の現状復帰チェックに向けた掃除には苦労した。一日かけてあちこち掃除したものの、猫の引き裂いたカーペットと日々の調理でベトついたキッチンまわりは追加の費用負担となりそう。月々払っているネコ代  $50x2 は一体何のためだったのか。犬はともかく猫は何のサービスもうけていないのに・・・。

壁の画鋲跡などは何も言われなかった。事前に手渡された退出時清掃ガイドには画鋲跡をパテで埋めろとあり、それに従った甲斐があった。この caulk というやつは便利だね。壁に釘や鋲を打つ不安が薄らいだ。

チェックを終えた管理人に「なかなか住心地のいいアパートでした」と伝えたら「ありがとう、できれば Yelp にレビューを書いてね」との返事。このあたりは Yelp にアパート単位のレビューがある。自分もそれなりに参考にした。好感を示した住人にのみレビューをたのむあたり、スマホアプリのレビュー依頼ダイアログみたいだな。

そういえば地元の引越し屋からは何も頼まれなかった。呑気な人々よ。