My English Training 2017

kzys がなんか書いていたのに便乗して記録しておく。

今年のあたま、発音をなんとかしたいなと思いなぜかアプリを作った(が出したっきりほっといたら one star rating になってしまった。すまぬ・・・buggy だけど fake じゃないよ・・・) がその後色々立て込んで何も出来ず、それでも6月くらいから二ヶ月くらいこのアプリの dogfooding をかねて American Accent Training という本をやっていた。半分くらいで挫折。

自分は以前 Mastering the American Accent もやったことがあり(これはいちおう最後まで行った気がする)、ESL 向けアクセント矯正本は二冊目。

対照的な二冊ではあれど、どちらも悪い本ではなかった。AAT に挫折したのは自分の忙しさとかの問題で、本の内容がどうこうではない。

AAT はマクロな発音 (文全体の intonation や、どこに stress を置くかなど) からはじまり、段々とミクロな発音 (個々の音をどう出すか) に進んでいく。MAA は逆にミクロからマクロに進む。AAT は精神論とか説教が多い。MAA は相対的にドライ。AAT の説教はウザいといえばウザいが、発音コンプレクスのある身としては正座して聞いてしまうかんじでもあった。MAA はコンテンツがドライなぶん反復練習には向いている。どちらの本も本文がほぼ全て音声化されているので、説教とかが挟まる AAT はそれがちょっと邪魔。

あと AAT はMAA よりアメリカっぽさに重点を置いている気がする。


発音を「勉強する」すなわちどういうルールがあるのかの知識を得る、理解するのは英語学習者はやって良い気がする。発音がよくなるかはさておき、リスニングの助けになるから。むかし dictation の教材で「何度も聴けばぜんぶの単語が聞こえるようになる」とか主張してたやつを見た記憶があるけれど、そんなわけねー。消える音、歪む音などが沢山あるので、そういうルールを知らずにリスニングや dictation の教材をやるのは苦行だったとわかる。

苦行も繰り返していると脳が勝手に補正してなんとなくリスニングできるようになるのだけれど、この自動補正フェーズに入ってしまうと発音を勉強するのが辛い。自動補正されるせいで本来の音が聞こえなくなってしまうから。(と AAT は主張しており、自分はまったくだなと説得された。)DNN をトレーニングして精度は上がったけどモデルが blackbox みたいなかんじ。正しく発音することを見据えるなら、発音のルールは早めに勉強しておくほうがよい気がした。

で、発音がよくなったかというと、いまのところぜんぜんだめ。自分が根本的に発音をこじらせてしまったせいなのか、単に訓練不足なのか、アクセントを自習するというアイデアがよくないのかはわからない。

訓練(勉強ではなく)不足はあると思う。発音教材をやったあとしばらくは中身が頭と口に残っているけれど、どんどん忘れてしまう。一日あたりの訓練時間も短いし、二、三ヶ月くらいじゃうまくならないのだろう。American accent を internalize できるまでは日常に訓練を残しておく方がよいよなあ・・・と思いつつできてない。気休めとして最近は通勤時に聞いている podcast をできる範囲でシャドーイングしている。これも忘れがちだけど。

自分の音声を聞くのは意味があった。というか音声を聞かずに発音練習しても発音がよくなりようがない。わかってはいたけれど、先のアプリを作るまでは面倒すぎてやっていなかった。ただアプリがあっても自分の声を聞くのはかったるい。正解音声を聞き、発音し、それを聞き返す、やりなおす、を繰り返していると教材が全然前に進まない。やる気を保つのが難しい。

あと聞き直せたところで発音が合ってるのかは案外わからない。正解ナレーターとの声の違いなのか、まずいのか、許容範囲なのか。全然違う場合を別とすると判断するのがつらい。あと間違っていても正解に近づける方法がよくわからい。など辛いことが多い。

ただ録音すると明らかにダメな時(有声音が無声音になっている、聞こえるべき音が聞こえないなど)はわかるし、明らかにダメなことは多いので、それを刈り取るだけでも意味はありそう。

というかんじで希望は感じつつも現状とくに発音はよくなってない。リスニングへの理解は深まった。この先発音をがんばるかは不明。Fluency など他の課題も多いため。


そんな説得力のない身として AAT と MAA のどちらを推薦するかというと、どっちでもいいのではないかな。一冊は途中で飽きて挫け、しばらくして気分が持ち直したらもう一方をやってみる、という風に候補が二冊あると安心ですよ。日本に帰るたびに本屋で日本人向けチューニングされた発音本がないものかとさがすけど、なぜかこのジャンルだけはカルトっぽいのが多くて全滅に見える。不思議。AAT も MAA も教えている内容はまあまあ同じなのだあから、このへんから適当にぱくって出版すればいいと思うのだが。日本語の本同士はぱくりあってるくせにさ・・・。

まあ八つ当たりです。はい。

その他瑣末なハック. 自作アプリ以外に Cloud Player という Dropbox なり Google Drive なりにあるファイルの再生に特化した音声プレイヤを使った。特別良いアプリというわけではないけれど、音楽を再生するプレイヤと教材プレイヤは分けておくと良い。音楽のシャッフル再生中に突然英語教材が混ざったりしなくなるので。